DAHON K3Plus(KAA693)
今回はカスタム内容を出来る限り細かく紹介します。
油圧ディスクブレーキの飛行機輪行の件にも触れています。
- 【ハンドル周り】ICAN製カーボンハンドル(全長590㎜にカット)
- 【グリップ】ERGON GA3
- 【ディスクブレーキ】SHIMANO BR-MT200シリーズ
- 【ディスクローター】SHIMANO SM-RT66 160㎜
- 【チェーン】SHIMANO CN-HG93
- 【カセットスプロケット】IRD ブラックライトニングカセット※廃番商品※
- 【ペダル】MKS MT-E EZY
- 【サイドスタンド】ギザ GP NH-KC35AAJ
- 【ホイール】銀輪舎製手組オリジナルホイール。
- 【タイヤ】シンコー SR076 16×1.75
- 【プーリー】KCNC ジョッキーホイール
- 【サドル】ERGON SME3 ProCrbon
- 【その他作業】
【ハンドル周り】
ICAN製カーボンハンドル(全長590㎜にカット)
所謂中華カーボンハンドルになります。
以前はDAHONのオプションパーツでCONTROLTECH製カーボンハンドルもあったのですが、今では気軽に買える25.4㎜クランプのハンドルが非常に少なくなってきました。
中華カーボンに関しては様々な意見がありますが、それらを考慮しても仕上げに問題ないハンドルという認識です。
海外通販でも購入できますが、直接メーカーサイトより購入する事をお勧めします。
海外通販より安く購入できることも多いです。
基本的に製品には2年保証がついています。
言葉の壁を感じることもありますが、概ね満足しています。
(かなりまめに更新されています、こまめにチェックすれば意外といいものに巡り合えますよ)
ただでさえ振動面で不利になる小径車、カーボンハンドルの恩恵は大きいです。
アルミハンドルから交換すると、さすがの私でも分かるほど。
コストパフォーマンスのよいカスタム個所の一つですね。
【グリップ】
ERGON GA3
いわゆるエルゴタイプ、エルゴノミクスという言葉を世に知らしめたグリップと言っても過言では無いです。
ノーマルから交換の理由は、ノーマルがロックオンタイプ(固定できる対タイプ)ではないからというのが大きな理由です。
分かりやすく言うと、力を入れたらグリップが動きます(苦笑)。
これでは快適にライド出来ません。
いくらカーボンハンドルに交換しているとはいえ、そもそもしっかり握れないとカーボンハンドルの恩恵も半減します。
そしてそのERGONグリップ、ものすごく雑多に分けると…
バーエンド有、無があります。
〇交換のメリット
✓とにかく楽になります。
✓仕上げが良いので視覚的にドレスアップ効果も見込めます。
×交換のデメリット
✓バーエンド付はしっかり走るには良いですが、バーエンドのサイズによっては折り畳み時に地面に接触、もしくは接触しないまでも邪魔になるケースがあります。
✓意外に思われるかもしれませんが、(幅が広がる分)すり抜けや狭い場所の通過に気を使います。
グリップとして考えると多少高い出費になりますが、一度使うとやめれません!
カーボンハンドルに抵抗ある方は、ERGONグリップだけでも交換してみてはいかがでしょう。
※現状在庫が(海外通販を含め)どこも壊滅状態のようです 4/17※
【ディスクブレーキ】
SHIMANO BR-MT200シリーズ
DAHONオリジナルの機械式ディスクブレーキからSHIMANO製油圧式ディスクブレーキに変更しています。シマノ製のエントリーグレード、所謂一番安いグレードの2ピストンのキャリパーです。K3Plusの車格には必要十分な性能を発揮します。
そして何より「安いです」
〇交換のメリット
✓DAHONオリジナルの機械式に比べ圧倒的に軽い力で引けます。
✓DAHONオリジナルの機械式に比べ圧倒的に調整の必要性が減ります。
そもそも元々の機械式ブレーキの完成の度合いがお世辞にも高いと言えないのが難点…
×交換のデメリット
✓タイヤを外した際には必ずスペーサーが必要。
→面倒だからといって取り付けておかないと、何かの拍子にブレーキレバーが握られてしまった時に、オイルが噴き出してしまったり、ピストン同士がくっついて結果タイヤが戻せなくなったりします。
✓自分でフルード交換する場合は、ブリーディングキットを用意したり、フルードが他のパーツにかからない様にする必要があり、色々と面倒。
でもやっぱり…
『油圧』っていう方がなんかカッコいい!ですよね。
------------------------------意外と重要な豆知識---------------------------------------------
油圧ディスクブレーキの車体を飛行機輪行する場合、シマノのミネラルオイルが手荷物検査で止めらる場合があります。その場合に提示する「製品安全シート」なるものの入手を事前にしておきましょう。それにはきちんと航空輸送:航空法:非該当の記載がされています。
ここまでディスクブレーキがメジャーになった今では国内では少ないでしょうが、訪れるエリアによっては多少なりともリスクとして存在します。備えあれば憂いなしです。
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【ディスクローター】
SHIMANO SM-RT66 160㎜
ビジュアル上のポイントになります。
K3Plusのノーマルローターは140㎜、2cm大きくすることで全体的なビジュアルが相当変わります。また大口径化に伴い台座も(SHIMANO-SM-MA)に変更しています。
〇交換のメリット
✓DAHONオリジナルのローターに比べ精度が良く、効きが安定します。
×交換のデメリット
✓特にありません。
【チェーン】
SHIMANO CN-HG93
意外な事に、K3Plusのカスタムにおいて外せないポイントです。
もちろんもっと高価なチェーンはたくさんありますが、今回はプロダクトとして性能が確立しているSHIMANO製を選択。
もともとK3Plusのドライブトレインはプアーなもですが、だからこそ体感できるパーツです。劇的にではありませんが、確実に変速性能がアップします。
〇交換のメリット
✓変速性能が上がります。
×交換のデメリット
✓特にありません。
【カセットスプロケット】
IRD ブラックライトニングカセット※廃番商品※
ここは唯一今回のカスタムでビジュアル最優先で選んだパーツです(笑)。
よくある軽量カセットとかでは無く、その名の通りブラックのボディにテフロンコーティングをすることにより見た目と変速性能の向上を図ったパーツです。
(当時ブラックライトニングチェーン、というものもありました)
チェーンとカセットスプロケットは変速性能に直結するため、本来であればここはSHIMANO製カセットスプロケットを使うのが大道です。
聞かれれば素直にSHIMANO製カセットスプロケットをお勧めします。
【ペダル】
MKS MT-E EZY
ペダル交換もK3Plusのカスタムにおいては外せないポイントです。
標準装備のウェルゴのペダルは、とんでもなく回転性能が悪いです。
あと意外に思われるでしょうが、折り畳みでも着脱式でもありません。
折角の折り畳み機能を生かしきれないばかりか、走行するのに抵抗にしかなりえないパーツですので、ここは交換の一択です。
〇交換のメリット
・標準装備のペダルに比べ圧倒的に回転性能があがります。
・標準装備のペダルに比べて折り畳み時のサイズが小さくなります。
×交換のデメリット
・特にありませんが、ある程度の出費は必要になります。
【サイドスタンド】
ギザ GP NH-KC35AAJ
ここも実は意外とノウハウが必要なところです。
スタンドの種類は数あれど、そのまま装着するとローターに当たったり、畳む際に邪魔になったり、所謂「うまくいかない」ケースが多いです。
これ以外にも無難に装着できるものもあるようですが、自身が使った中では今のところ無難な選択です。
(他の方のインプレションを見ると、どれも長さ調整は必要なようです)
【ホイール】
銀輪舎製手組オリジナルホイール。
28Hのストレートプル用ディスクハブで前後組んでいます。
やっぱりホイールサイズが小さくなるとストレートプルで組んだほうがスポークパターンに無理が無いように思いますね。
とはいえこれでも組むのは大変だったそうです。
今回は気を遣わずに日常使用することを前提にアルミリムで組んでもらいました。
予算や好みによりカーボンリムで組んでもらうのもありです。
!!ディスクブレーキですので熱膨張を気にせず安心して楽しめます!!
完組ホイール全盛ですが、このサイズのクラスはまだ手組全盛です(笑)
オリジナリティを発揮できる場所なので、大いに悩んで楽しみましょう。
【タイヤ】
シンコー SR076 16×1.75
私が購入した際の標準装備のタイヤが16×1.50ででした。
見た目のカッコよさを重視して交換しています。
ちなみにフロントフォークとのクリアランスは限りなく0に近いです。車でいうツライチ、シャコタンです(笑)
タイヤに関してはシュワルベが個人的にはお勧めですが、サイズの関係上、国内扱い(在庫)がありません。
16インチ305は普通に購入できる国内流通サイズが本当に少ないです。
極端な言い方をすればほぼ絶滅サイズです。
16インチ349と比べるとその差は歴然としています。
残念ながらここが国内でK3Plusを展開しずらい理由の一つとも噂されるほど弱点です。
いつか標準装備のタイヤが349に変更されることを期待しています。
【プーリー】
KCNC ジョッキーホイール
今回はドライブトレイン(コンポの)の大幅な変更はしていません。
ただRDのプーリーだけは回転性能がどうも我慢ならず変更しました。
残念ながら取り付けの際には多少の加工が必要です。
ただ明らかに静かになり、抵抗感も少なくなった(気がします)ので、効果はあったと自身では思っています。
ちょっとしたドレスアップ効果を狙って、ガイドプーリーを10T、テンションプーリーを11Tにしています。セラミックベアリングVerもありますので好みで。
【サドル】
ERGON SME3 ProCrbon
ここは難しいところ。
サドルには合う、合わないがありますのでこればかりはほんと使ってみないと分かりません。
ただこのシリーズのサドルにはそれ以外の特徴があるので使っています。
それは…
座面のサイズが選べる、座骨幅が選べるという事です。
座ってみて問題なければ、可能な限り狭い 座骨幅が選べます。
そして狭ければ狭いほど、折り畳み時に邪魔になりません。
うまく言えませんがこの全体的なバランス(座り心地と折り畳み時に邪魔にならないちょうどよいサイズ感)が非常によく、所有バイクはほぼERGONサドルになっています。
〇交換するメリット
✓(人によりますが)乗り心地(振動吸収性、その他快適性)が向上します。
✓軽量化が見込めます。
×交換するデメリット
✓特にありませんが、ある程度の出費は必要になります。
【その他作業】
・ヘッドグリスアップ(場合によりフェイシング)
・ホイールセンターだし
・触れ取り
・エンド修正
・ケーブル類長さ調整
・ディスク台座フェイシング
その他折り畳み部分のチェックなど多数
どこまでやるかはショップ様の意向、エンドユーザさんの意向、予算の都合の最大公約数になるでしょうが出来る事ならすべてやりましょう。
もともとそこまで精度が出ている車体ではありませんので、やはりやったらやっただけ違いが出ます。特にヘッド周りとブレーキ台座のフェイシングは必ずやっておきたい項目です。
以上が自身が所有するK3Plusのカスタム個所ほぼすべてです。
10台あれば、10人いれば、10種類のカスタムがあるのが小径車の面白いところ。
正解はありません。
今後購入、カスタムを少しでも考えておられる方の参考になれば幸いです。